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2015年1月31日 (土)

ライ麦ばたけでつかまえて

ヴィヘルム・シュテーケルの「未成熟なるもののしるしとは大義のために高貴なる死を求めることだ。その一方で、成熟したもののしるしととは、大義のために卑しく生きることを求めることだ」の言葉を忘れないようにしようと思う。

それにしても、17歳の少年と大人の世界の衝突の描き方はすばらしい。思春期の頃を思い出すと確かに大人の世界の何もかもが気に入らない。ホールデン・コールフィールドは大人の世界がすべてインチキに見える。そんなホールデンにも尊敬できるひとが何人かはいてアンソニー先生はその一人だ。冒頭の言葉はアンソニー先生がホールデンに忘れないで欲しいと紹介したものだ。大人の世界は地道よりも効率を本音よりも建て前を重視する世界だ。寮の生徒が飛び降り自殺をしたときアンソニー先生はその子を抱きかかえ本気で心配した。そのほかの生徒や先生は遠巻きにしていただけだ。

ホールデンはちっちゃな子が好きだ。頭のいい妹がホールデンが学校を退学になったのに気が付き、どこか遠くて行ってしまうのを察して止めようとする。そして彼の中でも何かが起こって家を出るのはやめる。

そして崖があるライ麦畑で遊んでいるこどもたちが崖から落っこちそうになったら片っ端から救ってあげるそんな仕事をしたいと思う。もちろん、ホールデンは自分が崖から落ちそうな子供であることを知っている。大人の世界をインチキとみていながら大人に相談するのはやはり大人の世界の入り口にいるからか。

そういえばクラッシクを口笛で吹く話が出てくるのはこの小説だったのを確認できてよかった。どうでもいいことだけど。

村上春樹

J・D サリンジャー

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