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2013年6月22日 (土)

三四郎

三四郎は1.故郷、2.大学生活、3.異性との世界の3つから成り立っている。自分の感覚と合っている。この小説の時代背景は日露戦争後で約100年前であり、自分の感覚が古いのであろう。村上春樹の小説は性は主要なテーマである。しかし漱石の小説には性は出てこない。教科書向けである。漱石の小説は抑制がきいていて、また文章は明快である。よし子、美禰子といった女性の気ままな行動に翻弄される三四郎が面白い。世の中はやはり理屈では動かない。郷里のお母さんの心配ぶりも可笑しい。三四郎が金を無心すると急ぎ用立てるのは今も昔も変わらぬ親心である。飄々としている広田先生の学問に対する造詣の深さは、この小説に深みを与えている。与次郎は俗っぽく、小説を楽しいものにしている。野々宮の真面目ぶりもいい。

夏目 漱石

青空文庫

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