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2011年8月 9日 (火)

シンメトリーの地図帳

バッハ、モーツアルト、ベートーベンの音楽の違いがシンメトリーにあるとはとても驚きでした。バッハの音楽が形式的なのはシンメトリーを駆使して作られたような音楽で次の予想がしやすい。モーツアルト、ベートーベンと時代を経るに従い古典形式から抜け出し、情念を表現するような音楽に変わってゆく。

群論が5次方程式の解とかかわっていることを知り、ガロアの発想の素晴らしに改めて感動しました。また物語の終盤でシンメトリーの地図帳と数論が結び着く所も興味深く読めました。現在の物理学は対称性を基本概念に作成されているという。

実にユニークな人がたくさん出てきて飽きさせない。とくにコンウェイは興味ひかれる人です。数学の才能は素晴らしいが、家族思いで人間臭いところがいい。また数学者が喜びを感ずるのはフィールズ賞を受賞した時でなく、問題の糸口を見つけた時という。これは数学者に限らずどのような分野の人でも感じることではなかろうか。

いつかアルハンブラ宮殿宮殿に行ってこの本にあるシメントリを確かめてみたい。ソートイの素数の音楽も素晴らしかったがこの本も至福の時間を与えてくれた本でした。

シンメトリーの地図帳

マーカス・デユ・ソートイ

富永 星 訳

新潮社

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