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2010年1月 3日 (日)

フリー<無料>からお金を生み出す新戦略

脱サラと言うが自分自身でお金を稼ぐことはとても大変です。たとえばオークションの場合、儲けより手間の方がずっとかかる。家庭菜園にしても(おいしさは家庭菜園の方が上かもしれませんが)かけた手間暇と結果を比べれば買ってきた方がずっと安い。収入が保証されているという点でサラリーマンは気楽な商売である。しかしネットの時代、GoogleやYahooのように設立10年足らずで世界的な企業もある。Googleにみられるようなネットでの成功はどこにあるかをこの本は解説している。

その秘密は<無料>ということ。しかも、ユーザにとってとても価値ある、魅力的なサービスが無料でごく控えめに有料なサービスも用意してある。しかし数が半端ではないためたった1%の有料顧客でも十分利益が出るようになっている。加えて、無料サービスを使用することがGoogleのマーケティングを手助けする仕掛けになって、次の利益を生み、無料のようにみえて無駄がない。

購入者にとっては商品、サービスは高いよりも安い方がいい。しかしユーザはただ安いから買うのではない。とても魅力的な商品、サービスでしかも無料だから使うのである。そして、さらに高い欲求を得るために有料の商品、サービスを購入する。有名歌手の海賊版についても触れられているが、中国では海賊版を宣伝費としてみている節があるという。確かに、どんなに無料のメディアで見ていてもお金を払ってでも実物はみたい。

また、安くみせ、購買意欲を増すような仕掛けについても触れられている。初期導入はただ、メンテナンスは有料、規模が一定以下の場合はただ、それを越すと有料にするなど。この本ではあまり触れられていないと思うが購入するかどうかは感情も決定的な要素であると思う。信頼できる売り手の商品は多少高くても購入する(安心という付加価値があるから)、購入することにより社会貢献しているなど自分を高めてくれるものにもお金を出すだろう

この本にはマズローの欲求の段階の話が出てくるが、やはり人情の機微を理解していないと商売はうまくゆかない。「損して得取れ」とかいわれるが、ネットになっても道具が増えただけで商売の本質は変わらない。

クリス・アンダーソン著

小林弘人 監修・解説

高橋則明 訳

NHK出版

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