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2007年12月23日 (日)

ワープする宇宙

この本はアインシュタインから現代までの宇宙論を紹介したもである。現代の宇宙論には標準理論、ひも理論などあるがリサ・ランドールが提唱するのは5次元の宇宙である。彼女の宇宙論によればわれわれはブレーンと呼ぶ膜の中で生活している。この膜は4次元(縦、横、高さ、時間)である。ブレーンとブレーンを繋ぐのが5次元目である。食パンに例えれば全宇宙は食パン全体、われわれが見ることができる宇宙は1つのスライスされたものである。

5次元により重力の説明ができるらしい。重力はいわゆる4つの力(重力、電磁力、強い力、弱い力)の中で特殊で桁違いに小さい。なぜ重力だけが小さいのかをリサ・ランドールはわれわれに見えない5次元がブレーンとブレーンの距離に応じて大きさを決定しているためとしている。

一方、ひも理論では宇宙の次元は10次元らしい。ひも理論では宇宙は10マイナス33乗ほどの長さの紐でできており、その振動数により素粒子の性質を決定しているとしている。5次元と10次元どちらが正しいのか。そもそも次元とは何か。本書にはこの辺の記述もあるが、正直言って筆者には理解不能でした。

さて、2007年CERNで大型ハドロン加速器LHGが稼動し、これらの最新理論の証拠がわかるかもしれないという。科学者にとって自分の理論を確かめることは無上の喜びである。理論と合えば良し、合わなければ更に研究すれば良し。

時間と空間にはもっと根源的な記述が必要かもしれないというのが本書の結論である。エド・ウイッテンは「時間と空間は消える運命にあるかもしれない」という。時間と空間を越えた物理モデルを手にしたその時、われわれはアインシュタインの宇宙論を超えた宇宙像を持つことになり、われわれの人生観そのものの修正が迫られるかもしれない

ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く Book ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く

著者:リサ・ランドール
販売元:日本放送出版協会
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