トップページ | 2007年1月 »

2006年9月14日 (木)

巨人の肩に乗って

巨人の肩に乗って―現代科学の気鋭、偉大なる先人を語る Book 巨人の肩に乗って―現代科学の気鋭、偉大なる先人を語る

著者:長谷川 真理子,メルヴィン ブラッグ
販売元:翔泳社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ペンローズが今後の科学の行く末を」聞かれて「科学の終わりが近い」と証言するのは以外な気がした。いまから100年前も物理学はもうすぐ完成だと思われていたそうです。しかし相対論と量子論が出てますます発展しました。例え相対論と量子論が統一されてもまた新たな謎が出てくるように素人目には思えますが。

この本の中で関心を持って読んだのはアルキメデス、ガリレオ、ニュートン、ファラデーそしてアインシュタインといった物理学者たちです。本の中でしばしばもしニュートンがいなかったら、アインシュタインがいなかったら彼らの発見は他の人により成しえられただろうかという問いが発せられています。科学が一直線上に伸びてゆくのかというのも興味深い問いです。

問題があり解があるのですからある終点に向かって収束はしていくと思います。しかし誰にもそれが出来るのではなく巨人の肩に乗れる人、つまりこれまでの成果と問題点を正確に把握できる人のみが次ぎの問題点を発見できる人であると思う。

2006年9月10日 (日)

数学の夢

著者:黒川 信重

出版社:岩波書店

この本の副題は「素数からのひろがり」です。高校生向けに書かれた啓蒙書です。それ故高校の数学の教科書に載っている整数に関する式を掘り下げ、素数に関するさまざまな式を高校で習う数学記号を使って紹介しています。私は数学が出来た訳ではありませんがこの本の数式の美しさ、証明の見事さには大いに感動しました。オイラー、ガウス、リーマンといった大数学者はまた計算の名人だったそうです。数式を眺めている内に公式が次々に出てくるのでしょう。著者の黒川氏は最初は算数がきらいだったが数式の美しさに魅せられて数学で飯を食うようになった方ということです。整数からゼータ関数に進むなんて人間の想像力の素晴らしさと深遠なる数の不思議さにただ驚くばかりです。

2006年9月 9日 (土)

ローマ人の物語14

キリストの勝利 ローマ人の物語XIV Book キリストの勝利 ローマ人の物語XIV

著者:塩野 七生
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ローマ帝国の栄光と衰退に興味があり、塩野七生氏の「ローマ人の物語」を読んでいます。物語も進み第14巻は「キリスト教の勝利」という副題が付いています。

ローマとキリスト教というと皇帝ネロがキリスト教徒を迫害したが最後には国教になったことを習ったことは覚えていました。今回、この本を読んでキリスト教が国教になったのは、コンスタンティヌスからテオドシウスに至る皇帝の優遇政策にその一因があると分かり納得しました。坊主丸儲けという言葉がありますが古今東西を問わず宗教は税金とは縁は無いようです。

従来の多神教擁護者のシンマックスと司教アンブロシウスの論争でアンブロシウスが勝利する場面では時代の流れを感じさせます。アンブロシウスは洗礼を受けた皇帝テオドシウスを手玉にとるくだりでは宗教の持つパワーの凄さを感じました。しかしそれを知っていたがゆえに死の直前まで洗礼を受けなかった皇帝もいたわけで世渡りには深い洞察が必要と改めて思った次第です。

トップページ | 2007年1月 »